わたしは
ゆっくりと
感動の
おさえを
気にしながら
石段を
降りていった
杉の木立が
覆い被さって
何百年来の
杉だろう
その・杉・を
霧が
やさしく
包んで

瀧の流れを
見上げると
ただ
何も言えない
それだけで
瀧を
見た甲斐が
ありました
瀧を
描く
くるしみ

むつかしさ

しみじみと
わかりました

なちのたき
なちのたき
ほっそりと
した
女性的な
響きの
する
瀧のように
思っていた
私の
考えは
一瞬に
押しつぶされ
ました

那智にて
脩メモより 21歳

原田脩記念 ギャラリー稲童

平成23年4月16日~

早いもので手探りで始めた常設展示も一年、第三期を迎えました

原田が捨てようとしても捨てきれないで苦しんで描き重ねた若き日の作品から

何とか吹っ切り、削って削ってカンバスに摑んで行った

四十余年を、今回は、小品も含めて展示いたしました

今尚、余震に気の許せない日の続く、原田がくり返しに描いた東北の聖地に祈りを込めて・・・・  
  
是非ご来館ご高覧下さい